実は○○に有利だった!「ハングルの日」に知る東アジア言語の特性って?ー日韓よもやま話
10月9日は韓国の祝日「ハングルの日」。これは朝鮮時代の王様である世宗大王が、誰でも簡単に読み書きできる文字”ハングル”を創ったことを記念して制定された日。ハングルは、制作者が分かる世界で唯一の文字なのだそうです。
そんな日に、アジア言語についての記事を見つけたのでご紹介しますね!
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【韓国語と日本語の数え方は”本質的”】
こちらアメリカの金融街でおなじみ
ウォールストリートジャーナルからです。
The Best Language for Math (算数に最適の言語)
題された記事には、中国語・日本語・韓国語・トルコ語などの言語での数字の数え方についてフォーカスされています。以下、抜粋と筆者の拙訳。
—中国語・日本語・韓国語・トルコ語は数字の数え方において
英語よりもシンプルで、数学の概念を表現しやすい
—それによって、幼い子どもたちは数を数えたり
演算がしやすくなっている
—世界65カ国で行われる高校生の数学ランキングでは
中国と韓国が世界をリードしている
たとえば、「17」という数字を数えるときに
中国語や日本語では「10・7」と数字の順に言いますが 英語は「seventeen」。
要するに「7(seven)・10(teen)」のように数字が逆になります。
今でこそ私たちは理解できる数え方ですが、子ども達にとっては「17」なのか「71」なのか、戸惑ってしまう要因なのだそうです。
さらには、その数え方が「十の位」と「一の位」などそれぞれの段で数字が構成されていることを認識しづらくなっている理由なのだとか。
【世界には不可思議な数え方が存在する】
なんだ、結局英語が数えにくいだけなんじゃないか、と思ったアナタ!
語学マニアの筆者が”英語やスペイン語なんて可愛いものだったわ…”と
実感せざるを得なかったのが、フランス語の数字の数え方でした。
その例を、とくとご覧あれ。
「78」は 60+18 (soixante-dix-huit)
「99」なら 4×20+19(quatre-vingt-dix-neuf)
「1789年」は 1000+700+4×20+9年
(mille-sept-cents-quatre-vingt-neuf)ans
これが、一般的なフランス語の数字の数え方です。
わざと難しく数字のゲームを出しているわけではありません。
こんな数字を並べて数学の関数の授業なんてやろうものなら、頭が混乱すること間違いなし。しかも、同じフランス語圏でもスイスやベルギーなど、国によって少しずつ数え方が異なるので、注意が必要なのです。
そう考えると、私たちの言語はだいぶ論理的で親切だと思いませんか?
それはもう私たち、数学に対するアドバンテージもありますよ。きっと…
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みなさん、どう思われましたか?
私たちの言語に対する感謝の意が、少し芽生えませんか?
先日発表された、2014年ノーベル物理学賞受賞者である、名古屋大教授の天野氏、カリフォルニア大教授の中村氏も、インタビューで(幼い頃は、他の勉強はできなくても)「数学が大好きで、ずっと夢中で続けていた」と語っています。
私たちも、語学のアドバンテージを活かして、将来のノーベル賞を狙っていきましょう!
え?人生も数学もそんな簡単じゃないって?
…どうもお後がよろしいようで。
アンナ