困難な道も手を取り合えば進める!東アジアを繋ぐランナーたち—いい話
”日本人の障害者は、中国人と韓国人がサポートします。
中国人の障害者は、日本人と韓国人がサポートします。 韓国人の障害者は、日本人と中国人がサポートします。”
さて何のこと?と思うこの出だし。
韓国出身の男性、金 基鎬(キム・ギホ)氏が仕掛け人。個人アスリートやマイナー競技とファンを結びつけるサイト「アスリートエール」で、彼が2013年に掲げたメッセージの抜粋です。
7月14日付の朝日新聞の記事によれば、金氏は2008年、かつて広島と長崎に原爆を落とした爆撃機が飛び立った地で、アメリカ人や日本人と共にレースを経験。ともに走ることにより、日韓も未来に進めるのでは…と考えついたそうです。
それからも自身がレースを通じて得た経験から、日韓の視覚障害者と伴走者でペアになり走るプロジェクトを発足。「小さな鈴の音プロジェクト」と名付けたのは、盲目のランナーを伴走者のポールにつけた鈴の音が導くため。2013年3月には、金氏のプロジェクトの呼びかけに応じた日本人の全盲ランナー・濱田圭司郎さんとペアを組み、過酷なコースで有名なチリ・アタカマ砂漠マラソンを見事完走しました。
一人で走り切るのも過酷なレース。盲目のランナーたちが走りきるには、伴走者との息の合ったチームワークと、絶対的な信頼関係が不可欠です。それを、日韓の人どうしで築き上げることができると、彼らは身をもって証明してくれたわけですね。
現在は、2015年3月ヨルダンでのマラソンに向けて準備中という金氏。
日本・韓国・中国に北朝鮮も含めた4カ国の選手たちがそれぞれペアを組む計画です。
彼らの鈴の音に、私たちの未来も導かれていくことを願います。
追記:金基鎬さんご本人から当時の写真をお借りすることが出来たので、
写真を変更致しました。金さんのご厚意に感謝いたします。
(2014年10月19日 アンナ)